多様なステークホルダーに対応する協同組合間協同

総代会に引き続き、記念講演会を開催し、今年は関西大学商学部の杉本貴志教授を講師に招き、協同組合について学習する講演を行っていただきました。

講演では、現在の日本での協同組合の認知度や、世界での現状が報告され、これからの協同組合の取り組みのモデルケースが示されました。

19世紀の産業革命期、公教育が未整備で経済的格差が大きい時代に設立されたロッチデール先駆者組合は、無知のために搾取されていた労働者のため、公正な取引と組合員への教育の役割を担い、世界で初めて成功した協同組合となりました。

スイスでは、小売店のほとんどが協同組合により運営され、また韓国では2014年の法改正時に2万5000もの協同組合が設立されるなど、世界的には協同組合は大きく評価されています。

かたや日本国内では、協同組合の認知は低く、しかも多様なステークホルダーを取り込んだ形態の組合は、現在の法制度のもとでは作ることができず、活動の制約となっています。

そこで、これからの協同組合の活動として、様々な組合や組織を包括する協同組合間協同が提起され、大阪で実践が進んでいることが講師から報告されました。