救急救命士に学ぶリアルな一次救命処置

救命の現場に居合わせた時のために

今年で12回目の開催となる普通救命講習会を、去る2月11日に松本市勤労者福祉会館で開催しました。今回は組合員からの要望で、アナフィラキシーショックへの対応を同時開催し14人の参加でした。

普通救命講習会は、救急の現場に居合わせた人が、心停止の早期発見と一次救命処置を行うバイスタンダーを養成することを目的としています。講師に松本広域消防局丸ノ内消防署の救急救命士の方にお越しいただき、胸骨圧迫や人工呼吸などの人工蘇生やAEDの使い方、止血法について講義と実技を行っていただきました。

現役の救急救命士の方が講師であったことから、参加者からの質問にも、救急現場での事例と処置について実例を挙げて答えており、とても説得力のあるものでした。

日頃の備えが重要に

診療所でのアナフィラキシーショック発生は、ワクチン接種の際や、歯科医院での局所麻酔使用などで発生することがあり、迅速なアドレナリンの投与が必要です。
「アナフィラキシーショックへの対応」では、当組合の花岡副理事長が講師となり、アドレナリンの効用や、アナフィラキシーと疑わしい場合にどのような初動とその後の対応をとるべきかを、講義とデモンストレーションで示しました。

保険医協同組合では、こうした講習会を通じて、院内での対応マニュアル作成など、緊急時の対応整備にお役立ていただければと考えています。

なお、救命士の方から最近のAEDにある「オートショック機能」について説明があり、参加者から「慌てている現場に欲しい」と話題になりました。「オートショック機能」とは、パッドを装着すると、その後の心電図の解析からショックの実施まで自動で行う機能のことです。保険医協同組合では、同機能搭載型AEDの取扱いをしています。

また、アナフィラキシーショックなどへの備えとして、M&Dネットワークでは会員医師の監修を経た緊急医薬品セット(アドレナリン等の医薬品や針・シリンジ)を取り扱っています。使用期限が近づくと新しいものが自動購入として送られるので常備も安心です。組合員価格18,000円(税別)。